うずら飼育 入手方法から餌など飼育に必要な事と知っておくと良い事「卵の孵化~成鳥の飼育」
みなさんこんにちは!
生き物大好き我が家では現在、卵から温めて孵化させたうずらを飼育しています。
今回は飼育しているうずらを通じて、うずらの魅力や自宅でうずらを飼育する時に注意した方が良い事等をお伝えしたいと思います。
1.うずらとは?
鳥網キジ目キジ科うずら属に分類される茶褐色の渡り鳥で成鳥は手のひらに乗るくらいの大きさです。
もともと野生種で日本でも本州中部以北で繁殖しています。主に種子や昆虫を食べている雑食性です。
近年ではかなり生息数は減少していて、野生のうずらを見かけることは稀になってしまっていて食用に流通している肉や卵は養殖されたものです。
観賞用としても昔から飼育されており、近年でも個体が小さいく、スペースも余り必要ないことからペットとして注目されてきています。
食肉としてはあまりなじみがない方が多いと思いますが、卵はスーパーでも普通に販売されているまだら模様の小さくて可愛い卵です。
殻ごと見たことが無い方でも、中華丼に入っている小さな卵、くしに数個刺さってフライになっているあの卵、そばの薬味と一緒に出てくることも多いあの小さな黄身の卵、これらが、うずらの卵です。


2.うずらの入手方法
うずらを入手する場合、次の入手方法があります。
①スーパーで売っている卵を温めて孵化させる。
②有精卵を購入して温めて孵化させる。
③ペットショップでヒナを購入して飼育する。
④ペットショップで成鳥を購入して飼育する。
以上の入手方法があります。
それぞれメリット、デメリットがあります。
①スーパーで売っている卵を温めて孵化させる。
インターネットで検索するとスーパーで購入した卵を温めて孵化させた記事や動画が沢山あげられています。食用として販売されている卵を温めて孵化させるなんて凄くワクワクすることです。
実は私もうずらを飼うきっかけとなったのは、このスーパーで販売している卵が孵化するとの事を子供が聞きつけてきて、「じゃあやってみよう!」と始めたことがきっかけでした。
結果は惨敗。1パック10個入りだったと思いますが、7パックほど挑戦しましたが孵化させることは出来ませんでした。
②有精卵を購入して温めて孵化させる。
①で失敗した後、有精卵を購入して温め孵化に成功しました。
①②に関しての卵温め~孵化までは以前に記事にしてありますので、こちらを参考にして頂けると幸いです。
③ペットショップでヒナを購入して飼育する。
やはりペットは小さい頃から飼育した方が可愛く人に懐く可能性も高くなりますのでお勧めしたいですが、ヒナは温度管理が必要であったりとやや難易度があがります。
④ペットショップで成鳥を購入して飼育する。
③に比べると飼育はとても簡単ですが、人に懐きにくい事が多いです。
(うずらはあまり一般的ではないので、取り扱っていないショップが多いと思いますので鳥を扱っているショップへ相談してください。)
上記の入手方法がありますので、この先の各飼育段階での説明を参考にして頂き選択をして下さい。
では段階を追って飼育方法と必要な道具を説明します。
必要な道具の説明や画像はAmazonや楽天、ヤフーショッピング等の関連商品リンクを貼りますので、イメージや価格の参考にして下さい。
3.飼育方法
①ヒナからの飼育
・孵化~3日
ヒナから飼育をする場合には季節問わず保温器具が必要です。
私の様に手作り孵卵器で孵化させた場合は全ての孵化予定の卵が孵化して羽根が乾くまでそのまま保温を続けます。
市販の孵卵器を使用した場合は孵卵器の取り扱い説明書に記載されている内容に従ってください。(私が孵化させてうずらを里子に出した先の知人が自分でも孵化させたいと自動孵卵器を購入しました。取り扱い説明書には羽根が乾いたら直ぐにヒナを飼育箱へ移すように記載されていました。私も次の機会には借りて使用したいと思っています。)
・保温について
卵が孵化したら直ぐにヒナ用の飼育ケースの環境を整えて孵卵器から移動させてきた時に適温になっている様にしておきます。
最初の2~3日は37℃~38℃
それ以降の孵化後14日目くらいまでは33℃~35℃で保温します。
30㎝~40㎝程の水槽または昆虫飼育用のプラケースなどにペット用のヒーターを入れて保温を開始します。この時飼育ケースにもよりますが、上部の網部分からから温度が逃げない様にフタを被せます。(完全に塞ぐと熱がこもりますので調節してください)
ヒーター(保温電球)で温度調節機能が付いていない物には安全のためサーモスタット(温度調節器)を使用します。
ケースの中には新聞紙やペットシート等を敷いておきます。
・その他必要な道具
温度計
サーモスタットで温度調整している場合も実際の温度がわかる様にします。温度履歴の残る温度計を使用すると昼の温度上昇や夜の温度低下等が発生していないか知ることができるのでお勧めです。
ひよこ用フード
ヒナには専用のフードをお勧めします。ヒナ用フードには抗生物質が入っていて病気等のリスクを低減させます。
エサ入れはヒナが小さいうちはペットボトルのフタやちょっとした浅い器を使用します。水もペットボトルのフタ等で良いですが、こまめに補充してください。
ヒナは日にひに大きくなって活発になり、そのうちペットボトルのフタでは間に合わなくなります。そうなったら小鳥用のエサ入れに取り替えます。
水入れも小鳥用の物に変更しますが、まだ小さいので中に体が入って溺れたり、体を濡らして冷えて死んでしまう事もありますので、飲み口の中にビー玉等を入れて体が入らない様にします。
私も注意を怠りヒナを濡らしてしまい、あわやという事態になりました。
発見が早かったのでドライヤーで乾かして何とか無事でした。
エサはまき散らしますが、飼育ケースでの飼育の場合はこぼしたエサを食べますので大丈夫ですが、衛生上良くないのでこまめに敷物を替えてあげてください。
最初の1週間くらいはヒナもまだ弱く、体温調節等もあまりできませんので、ケースから出して遊んだりは、まだしない方が良いです。
・14日以降
徐々に外気温へ近づけていきます。
保温終了目安
その時の外気温にもよりますが25℃まで少しずつ下げていきます。外気温が25℃以上の場合は外気温になった時点で保温は終了させます。
または、外観上の目安でヒナの羽根が生え揃った時点。
体から羽根が生え揃い、最後に頭の羽根が生え揃うので全て生え揃った時点。
保温が終了したら飼育ケースから飼育かごへ移します。
エサの変更
<重要>
ヒナ用フードは抗生物質を使用しているため20日以内までの使用しかできません。それ以降に使用して卵や肉を食用とした場合、抗生物質が残留しているため、安全性が保障されていません。
必ず成鳥用フードに切り替えてください。
②成鳥の飼育
保温の終了したヒナおよび成鳥で入手したうずらの飼育方法
成鳥の飼育で必要な道具は次の通りです。
・飼育かご
私は単独飼育をしているので通常の鳥かごを使用していますが、多数飼いをする場合などは適度な大きさが必要となってきます。
うずら専用のゲージも販売されています。
一般的にゲージには牧草やペットシート、ウッドチップを敷いて飼育するケースが多いようです。この場合こまめな交換が必要です。ゲージの底がすのこや網になっている物はうずらが足を挟んだりして怪我をするとの事で避けられています。
ですが、私の場合はうずらに排泄物が付かない様にゲージの底は網(通常の鳥かご)にしています。今のところ足を挟んでケガをしたりといった事故は発生していませんが、網の隙間は狭い物を選んでいます。清掃は引き出しトレーになっているので、引き出して排泄物や落ちたエサを回収しています。
でも、基本は底がフラットになっている物だと思います。私のケースはゲージ選択の参考程度にして下さい。
・水差し
ヒナからの物で流用可です。
・成鳥用フード
上記でもふれましたが、必ず成鳥用のフードを与えてください。ヒナ用のフードには抗生物質が添加されています(抗生物質が卵等に残留するので食べる事が出来なくなります)カルシウム等の栄養素も成鳥の必要量が含まれていない場合があります。
・エサ入れ
うずらはエサを食べる時に足で地面を掘り返すようなしぐさをします。
小さいエサ入れでも、わざわざその上に乗って足で掘り返すしぐさをします。(笑)
ですのでうずらがエサ入れに入れて好きなようにかき混ぜることが出来るようにしながらも、縁に「かえし」が付いていてエサがこぼれにくい物を使用した方が良いと思います。
・砂浴びセット
うすらは砂浴びが大好きですし、砂を食べて消化の助けをさせています。
食べても安心なペット用の砂を準備してあげましょう。
広いゲージで飼育する場合は常時砂浴びができる環境を作ってあげるとうずらも喜ぶとおもいます。
私はスペースの都合上、別で砂浴びを定期的にさせています。
以上のセットを準備すればうずらの飼育はできます。
あとはスペースや好みで毎日の飼育生活を十分に楽しんで下さい。
4.うずら飼育で知っておきたいこと
エサ、水はどれくらい与えれば良いか
エサの量はそれぞれのエサで規定されている量を目安に1日1回、少し食べ残す位を与えます。うずらはエサを食べる時にかなりまき散らすのでその分も考慮して与えます。ゲージの底がフラットの場合はこぼしたエサも食べることが出来ますが、網やすのこになっている場合はこぼしたエサは食べることが出来ません。
水は毎日取り換えてください。水差しにまだ残っていても、夏場などは直ぐに水が臭くなります。
成鳥に温度管理は必要か
基本的に成鳥に温度管理は必要ありませんが、寒い地方の夜間などはゲージの中にヒーター(保温電球)をセットした方が安心かも知れません。
また、逆に夏場で室内が高温になり過ぎる場合で部屋を閉め切って出かける場合などは少しでも涼しい場所へ移動させるか、エアコンをかける必要があります。私たちが数分で耐えられなくなるような高温の部屋ではうずら達にとってもかなり過酷な環境です。
うずらは人に懐くか
うずらは臆病で警戒心が強い鳥であまり、人には懐かないとも言われています。
インターネット等でも全く懐かない、暴れて怪我をしてしまった等の記事も見かけます。
確かにインコやオウムといった鳥たちのようには懐かない印象ですが、飼育していて可愛いくらいには十分懐きます。私が飼っているうずらも人に対しての警戒心もはとんどありませんし、撫でられる事が大好きで、すり寄ってくる子や「ハウス」をする子、とにかく構って欲しい「かまってちゃん」もいたりと、それぞれ個性があってとても可愛いですよ!
ただ、卵やヒナから飼育した場合と成鳥から飼育した場合とではうずらの懐き方に差が出るかも知れません。
youtu.be かまってちゃんのらーちゃん
youtu.be ハウスするケケン君
youtu.be グルグルちゃんはなでなでが大好き?
放し飼いはできるか
うずらは地を歩く小さな鳥ですので、うっかり踏みつけてしまったり狭い所に入り込んでしまったりと、事故が起こりそうですのでお勧めできません。
話はうずらから逸れますが、我が家には良く懐いたセキセイインコのぴーちゃんを飼っていました。人がいる時には、ほぼ鳥かごから出していて常に誰かの肩にとまっていました。
だが、そんなある日に事故は起こりました。
特に長男によく懐いていたぴーちゃんは大好きな長男にいつもべったりです。
トイレに行きたかった長男はぴーちゃんを次男の肩にのせ、トイレへ向かうために部屋から出て部屋のドアを閉めました。その時にぴーちゃんが長男の後を追って飛んできている事に気が付かずに...
勢いよく閉まったドアにぴーちゃんは挟まれて死んでしまいました。
首の骨を折って羽根をバタつかせながら死んでいったぴーちゃんの姿は子供達にはかなりのショックであったと思います。こんな経験からもゲージから出して遊ぶときには注意してほしいと思います。特に小さなお子さんが見えるご家庭は注意した方が良いと思います。
そしてもう一つの問題は犬猫と違いトイレの教育が出来ません。割と大きなフンをするので放して遊ぶ時も常に注意をしていないとフンを踏んでしまったり服に着いてしまったりするので、しっかりと監視しておいた方が良いかもしれませんね。
犬や猫を飼っている方へ
ワンちゃんやネコちゃんと仲良くしているうずらなんて、すごくほほえましい光景になると思いますが、いくら躾をされているワンちゃんやネコちゃんでもチョットしたいたずらでも小さなうずらは大怪我をしてしまうかも知れません。細心の注意をしたほうが良いですね。
産んだ卵は食べて良いか
うずらのメスは4~5か月位で成熟して卵を産むようになります。
初めてメスが卵を産んだ時は凄く嬉しかったです。
うずらは大体1日1個の卵を産みます。
私はメスを3羽飼っていますので、1日3個、1週間で約20個ほど産んでくれます。
この件に関しては、私は当初産んだ卵は食べる以外の選択肢はないと思っていました。
ただ、ペットとして飼っているうずらが産んだ卵を食べることに関しては否定的な意見が殆どです。
主なリスクと言われている事は次の通りです。
サルモネラ菌による食中毒
スーパーで販売されている卵は殺菌処理されていますが、家庭で産んだ卵は殺菌処理をしていないので、サルモネラ菌に汚染されている可能性がある。
トキソプラズマ症
猫を飼っている方でご存じの方は多いと思います。
トキソプラズマ症のリスクについては猫からの感染に対する注意がよく言われています。私も妻が妊娠した時にはトキソプラズマ症の事は色々と勉強しました。
トキソプラズマ症は人畜共通感染症で色々な動物に感染します。人に感染すると眼疾患、流産、胎児の先天性障害などの症状が現れます。
食用として販売されている採卵用のニワトリやうずらの卵は、人が食べても問題ないように、卵だけでなく、卵を産む鳥の健康状態・衛生管理などの管理がされているがペットとして家庭で飼っているうずらは管理されていないためトキソプラズマに感染している可能性が否定できないので、家庭で飼育しているうずらの卵は食べない方が良いと言われています。これはニワトリでも同様なことが言えます。
これらの件で、私の個人的な考えでは、サルモネラ菌に関しては熱をかける事により防止する事が出来ますので生食を避ける事でリスクを減らす事が出来ると考えています。
トキソプラズマ症に関しても煮る、焼く、あるいは低温殺菌でトキソプラズマは死滅すると言われていますので、これも加熱処理して食べればリスクを減らす事が出来ると思っています。
以上の理由で私は飼っているうずらが産んだ卵は食べています。
もし、自分が育てるうずらの卵を食べる事も楽しみの一つにあげていた方はこれらの件を考慮して決めていただければよいと思います。
トキソプラズマ症の感染の有無は動物病院でフンの検査をすれば分かるそうですので、心配な方は動物病院へ相談することも出来るそうです。
多数飼いは出来るか
うずらが若いうちは仲良く寄り添って寝たり、つつきあって遊んだりしていますが、成長するにつれてケンカをするようになります。特にオスを同じゲージで飼育するとほぼ争いになります。いじめる程度では済まされず弱い方が殺されてしまう場合もあります。ペアやメスどうしでも、いじめっ子やいじめられっ子がいた場合は、分けて下さい。基本オスは単独飼育が良いです。
オスとメスの見分け方
おしり(正確にはクロアカ腺といって直腸・排尿口・生殖口を兼ねる器官)を見て判別することはプロでなければ難しいので、私たちは外見で判断することになります。
ヒナのうちはあまり差がないですが、成鳥になると特徴が出てきますので、判別できます。
オスの特徴
・胸~ほっぺあたりが茶色っぽい。
・大きな声で雄たけびをあげる。
・顔が何となく鋭い。(私感)
・堂々と胸を張っている様な感じがする。(私感)
メスの特徴
・胸の羽根斑紋が黒くハッキリしている
・なんとなく丸い(私感)
・卵を産む(当たり前ですね 笑)
5.うずらを飼う前に
うずらを入手方法、飼い方をお伝えしましたが、生き物を飼うことについて今一度よく検討をして下さい。少し硬い事を言いますが、ペットは可愛いだけではなく色々な事があります。
次にあげる項目で心配な事項がある方はよく考えてからにしましょう!
①毎日、水とエサを与える事ができるか。
鳥類は毎日、水とエサを与える必要があります。長期の旅行等は親戚や知人等にうずらを預かってもらうか、世話にきてもらう必要があります。
②鳥類アレルギーを持った家族がいないか。
③臭いに敏感な家族がいないか。
どんな動物でも同じですが、やはり排泄物やエサ等の臭いはどうしてもあります。
特に屋内で飼う場合には注意が必要です。ただ、気になる場合はこまめに清掃する事で緩和することはできます。
④鳴き声がある。
鳥ですので鳴き声があります。メスは殆ど大丈夫ですが、オスは成長すると割と大きな声で鳴きます。住宅の環境によっては問題になるかも知れません。
鳴き声です。参考にして下さい。
夜でも明かりが漏れている時には鳴くことが有ります。
鳴かせたくない時間帯にはうずらのゲージを暗くすることで鳴き止ませることは出来ます。
⑤卵から孵化させて飼う予定の方
スーパーで販売されている食用卵を温める場合は、何匹孵化するか分かりませんが
有精卵を購入して温めた場合、全てが孵化する可能性があります。
孵化させたヒナはすべて飼育する必要がありますので、飼育することができるのは何羽であるか良く考えてから卵は温める様にして下さい。
6.最後に
いかがでしたでしょうか?
中には固い事や不安になってしまう様な事も色々と言いましたが、飼い始めてから「こんなはずではなかった」「思っていたイメージと違う」などと、後悔することがない様に悪い事も、つつみかくさず、お話ししました。ご家族の方々ともよく相談して頂き是非、うずらとの楽しい生活をご体験下さい。
最後までお読みくださりありがとうございました。
こちらには楽しい情報がたくさんあります!
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