カワハギの引っ掛け釣り(ハゲ掛け針)と食用カワハギ3種類(カワハギ、ウマヅラハギ、ウスバハギ)の特徴を知ろう!
みなさんこんにちは!!
前々回の記事でカワハギのことを少し紹介しました。
その件について、いくつかのお問い合わせをいただきましたのでカワハギ釣りについてもう少し詳しくお伝えしたいと思います。
カワハギ釣りの引っ掛け釣り(ハゲ掛け針)とは
今回紹介しますのはハゲ掛け針と言う針が沢山付いた市販の仕掛けを使用したカワハギを引っ掛ける釣り方です。
寄せエサを使用してターゲットを寄せて引っ掛けて釣るので通りすがりの魚や群れに針を投げ入れるギャング釣りとは異なります。
こんな感じの仕掛けです。
このハゲ掛け針の使い方はハゲ掛け針に取り付けた餌に寄ってきた魚を引っ掛ける!!
見たままの使い方です。
では、道具から準備しましょう!
船での本格的な装備ではなく今回は堤防や筏からのお手軽な釣り方を主としますので
簡単な装備の紹介です。
道具
①竿
狙う魚が25cm以下位ならチョイ投げ竿や量販店で売っているファミリーセットの3m位の竿で大丈夫です。
あまり安いセット(2~3千円台)ですと強度面でやや不安です。
下記リンクのクラスであれば問題ありません。
持っている方はショアジギングロッドやシーバスロッドのMクラスがあれば安心です。
②リール
3000~5000番クラスのリールがあれば良いですが、なければファミリーセットに付いているリールでもできますが、あまり安いセット(2~3千円台)のリールだと強度がやや不安です。
③ライン
出来ればPEラインの1.5号くらい。
フロロカーボンやナイロンラインでしたら4~6号
ファミリーセットに付いているリールに巻かれているラインは弱いので安いもので良いので上記太さのラインに巻き替えて下さい。
500m~1000m巻き程でこれくらいの価格の安いラインで十分です。
これならファミリーセットのリールなら家族分巻けます。
④ハゲ掛け針
各メーカーからいろいろなタイプが販売されています。
錆びにくい物が長く使用できます。
⑤その他小物
・サビキ釣り用のサビキカゴ
・オモリ
仕掛けを早く沈めたい時に使用に使用します。
・集魚板
魚へのアピール効果があるのであれば良いですが、なくてもかまいません。
⑥エサ
・サビキ釣りなどで使用するコマセ用アミエビ
・アサリのむき身やエビ、青虫など(後述する付けエサを使用する場合に使用)
先ず釣り方の前にカワハギについて確認してみましょう!
カワハギの種類
カワハギの仲間は種類も多いですが、食用として市場に出回るのは、カワハギとウマヅラハギ、ウスバハギの3種くらいです。
この3種類の特徴をまとめました。
①カワハギ(皮剥)
一般的にカワハギと言えばこのカワハギのことを指すことが多い。
3種類の中で一番美味とされている。
本カワハギとかマルハゲなどと呼ばれている。
日本列島周辺では北海道以南から東シナ海まで分布しており南の方が生息数が多い。水深100m以浅の、砂底と岩礁が混じるような環境に生息している。昼行性
カワハギは大きいもので30cm程になり、体形は横から見ると菱形だが、真上から見ると極端に側扁している。
体色は灰色や褐色で、淡いまだら模様や黒っぽい縦縞が入った個体もいる。
カワハギの旬は年に2回あると言われ
1回目の旬は、脂が乗って「身」が美味しい7月~8月でフグと並ぶほど美味しい。
2回目の旬は「肝」が美味しく食べられる11月~1月頃。
この時期のカワハギはキモパンと呼ばれ特に人気が有る。
キモを裏ごしして醤油に溶いたものを刺身につけてたべると絶品。
口は小さいが丈夫な歯が生えており、甲殻類などの殻も噛み砕くことができる。
この小さな口とエサの食べ方から、釣り針に掛かりにくく「エサ取り名人」と呼ばれ釣りのターゲットとしてもゲーム性が高いことから人気がある。
②ウマヅラハギ(馬面剥)
日本列島周辺では北海道から九州にかけての日本海、太平洋、瀬戸内海などの沿岸に生息していて全国の沿岸で漁獲されている身近な魚である。昼行性
カワハギより漁獲量は多く、カワハギよりは安値で取引される。
活け物や活〆された質の良いものは刺し身用の高級魚として扱われている。
食べ方、旬はカワハギとほぼ同じである。
体長は大きいもので30cmで、体型はカワハギに比べるとやや細長い。体色はやや薄い青みがかった灰色。顔にあたる部分は長く、馬の顔を連想させることから馬面のカワハギ、略してウマヅラハギの名になったらしい。
③ウスバハギ(薄葉剥)
日本列島周辺では北海道以南の日本海、及び太平洋、それに豊後水道、伊豆諸島や沖縄などでみられ、暖海性の魚なので南の方が多く漁獲されている。
ウスバハギはカワハギ科の中でも大型種で、体長は成長すると全長75cmを越す大型個体も珍しくない。
体色は全体的に淡い灰色か淡褐色で、個体によっては淡い斑点やしま模様が出ることもあるが、特に目立つ模様は無い。
特徴的な薄っぺらい姿のカワハギということが「薄葉剥(うすばはぎ)」という名の由来になっている。
主な食べ方はカワハギやウマヅラハギとほぼ同じだが、比べると味は劣るとも言われているが、大形種だけに身の量も多く値段も安いため加工された状態で流通する事も多い。
ハゲ掛け針の使い方
ハゲ掛け針での釣りでは針の傍らまで魚を寄せてくる必要があります。
ここでは、魚を寄せるための方法を3通り説明します。
一部本来の使い方と異なるところもありますが、実績のある使い方ですので参考にしてみて下さい。
①上カゴ式
ハゲ掛け針の上に寄せエサカゴをセットする方法で最もポピュラーなやり方です。
針の上にコマセカゴがあるため、寄せた魚を掛けやすい。
写真の様にハゲ掛け針の上にカゴをセットします。
写真①と②の方法が有ります。
写真①
写真①のカゴは安定感が良く使いやすいですが、価格がやや高いです。
写真②
写真②は通常のサビキ釣りで使用するカゴを使用したものです。
カゴが中心にないのでややバランスが崩れやすく、針がラインに掛かるトラブルが割と多く発生します。
②下カゴ式
本来オモリを付けるためにある下側のスナップにカゴを取り付けます。
③エサ掛け式
写真の大きなスナップの様な所にアサリのむき身、エビ、イカ、青虫等のエサを取り付けて魚を寄せます。
これらの中から釣り場とターゲットに合わせて寄せカゴを選定します。
これらの特徴と使い分け、釣り方を方を説明します。
ハゲ掛け針での釣り方
では釣り場の状況からいくつかのパターンとそれに適した釣り方を上げますので
あなたの釣行時の状況や楽しそうなやり方を選んで挑戦してみて下さい!
①カゴ式
カゴ式は上カゴと下カゴの2パターンがありますが、上カゴ式で使用する場合がほとんどです。
上記で紹介した下カゴ式は通常その場所にはオモリを付けて使用するのですが、下にカゴを付ける事にもメリットを感じる事が多いので、私はよく下カゴ式で使用することもあります。
魚が沢山寄ってきていてカゴを落としたと同時にわらわらと集まってくる様な場合は、はっきり言って上カゴ式でも下カゴ式でもどちらでも簡単に釣れます。
カゴを入れると水面近くまで魚がどんどんと集まってくる様な場合は下カゴ式で
魚がいる層まで仕掛けを降ろします。
するとカゴの寄せエサに魚が寄ってきたところにハゲ掛け針があるので
針の上に魚がいる事を確認できたら一気に「バシッ」と合わせます。
針掛かりしたならそのまま一気に引き上げます。
魚がしっかりと見える時は目的の魚である事を確認してから合わせましょう!
でないと目的外の魚が掛かってしまいます。
魚には針がガッツリ掛かってしまっていますのでリリースは出来ないと思ってください。
今回のターゲットであるカワハギが来るのを待ちましょう!
それでもターゲット以外の魚を針に掛けてしまった場合は、フグなどの食べる事が出来ない魚以外は持ち帰って食べて下さい。
(フグを目的としている場合は別です)
針に掛からなかったり、逃げられてしまった場合は、カゴを上げ下げしてコマセを撒いて魚を寄せましょう。
魚さえ寄ればこんな感じにガンガン掛かります。
面白い程魚が掛かっていもしばらくすると、さすがに魚に警戒されてハゲ掛け針を動かすと魚が逃げる様になります。
そしたらコマセを上カゴ式にして、カゴにコマセをたっぷり詰めて仕掛けを降ろし、時折仕掛けを上げ下げしてコマセを撒き、魚が寄ってきたところで、仕掛けを止めて魚がカゴを突っつきに来るのを待ちます。
魚がカゴを突っつきにきたら、合わせを入れて魚を掛けます。
この方法で釣れるようになってもまた、釣れなくなったら場所を移動するか少しの間この釣りは止めて場所を休ませてください。
この間も時々コマセを撒くか、サビキ釣りをしていれば魚の群れはその場所に留まっていてくれます。
魚の反応を見ながら釣りを再開してください。
最初から上にカゴが着いている物を市販されています。
カゴ式しかしない場合はこちらを使用した方が簡単です。
②エサ掛け式
海の透明度が悪くて魚が見えない場合や魚のタナが深い場合または、大きな魚をターゲットにしたい場合はハゲ掛け針の中央付近にあるエサ掛けスナップにアサリのむき身やエビ、イカなどを付けて直接付けたエサを食べにくる魚を釣る方法です。
この釣り方は直接付けたエサを魚がついばんでいる時のアタリを感じ取り魚がいる事を確信した時に一気に合わせを入れて魚を掛ける釣り方です。
この釣り方はカゴ式の様に見えている魚を釣るより難易度は高いです。
集中してアタリを待ちましょう!
ただ、小魚が沢山いる場合、アタリも分からないうちにエサを取られてしまうことがあります。
この場合はハゲ掛け針下部に着いているスナップにオモリを付けて、小魚の少ない深いタナまで仕掛けを一気に降ろす必要があります。
深いタナには大きな魚がいる確率が高いので集中してアタリを待ちましよう!
釣ったカワハギの取り扱い
カワハギの頭付近には特徴でもある大きな鋭いトゲがあります。
特に毒などはありませんが、触れると刺さりますので注意が必要です。
また、このトゲは魚を生かしておくスカリ等の網に絡まりやすく、絡まるとなかなか取れません。
ビニール袋なども突き破ってしまいます。
ですので、釣り上げたら直ぐにトゲをハサミなどで切り落としてしまえばトラブルを回避できます。
肛門付近にも小さなトゲがありますので、合わせて切り落としておくと安心です。
ハゲ掛け針の持ち運び方
鋭い針が沢山付いているハゲ掛け針は持ち運び時等に気を付けないと危険なのですが、全ての針にカバーを付けたりタッパーに入れて持ち運びされている方が多いですが、カバーは面倒ですしタッパーはかさばるので私はペットボトルを細工して使用しています。
ペットボトルを使用している人を他では見たことありませんが、見た目を気にしない方であれば、コンパクトで安全ですので、試してみて下さい。
ペットボトルの使い方
①ペットボトルの上部を切ります。
②ハゲ掛け針を入れます。
③切り取った部分を蓋として使用します。(蓋は無くても大丈夫です)
サイズに合ったペットボトルを使用します。
ペットボトルの中で針収納リングを外すと中で針が開くのでしっかりと固定されます。
カワハギの下ごしらえ
カワハギはとても美味しい魚で色々楽しみ方があり、下ごしらえも簡単です。
今回はハゲ掛け針で大量に釣った小型カワハギの簡単な捌き方を紹介します。
①中骨まで切れる様に一気に包丁を入れます。
②頭を掴んで腹側へ引っ張って頭をちぎると内臓まで綺麗に取れます。
キモを使用する場合も綺麗に取れます。
③血合いを綺麗に洗い流します。
④切り口から皮を掴んで引き剥がします。
皮は丈夫なので手で簡単に剝がせます。これが名前の由縁ですね!
⑤下ごしらえ完成
簡単そうでしょ?
そう簡単です!!
これなら沢山釣り過ぎても大丈夫です。
色々な料理で味わいましょう!!
カワハギ料理
刺身、煮付け、唐揚げなどとても美味しいです。
注意事項
①毒を持ったソウシハギに注意
カワハギの中にも毒をもった種類がいます。
見た目もカワハギですので下記の特徴をよく覚えておきましょう!
ソウシハギ(草紙剥)
カワハギ科
全長50-100cm。体は強く側扁した長楕円形で体色には黒色斑と淡青色の波状紋が付いている。尾鰭は頭長よりも長く大きい。
日本では従来沖縄県近海などの熱帯海域に分布に生息していたが、近年は海水温度上昇により分布域を広げ相模湾以南で見られようになった。
内臓に猛毒のパリトキシン様毒を持つ可能性あるため内臓は絶対に食べてはいけない。
筋肉部分には毒は含まれていないとされ食用は出来るようだが、まだ分かっていない事が多いため、筋肉部分も食べない方が無難。
②引っ掛け釣りが禁止されている釣り場では使用しない。
釣り公園など引っ掛け釣りが禁止されている釣り場もありますので釣り場のルールを確認してください。
③安全に気を付ける
引っ掛け釣りが禁止されていない釣り場でも、大きな針を使用していますので周りの安全には常に気を配って下さい。
堤防等ではライフジャケット等の安全具を着用しましょう!
④食用目的以外では使用しない。
この釣りは釣り上げた魚をリリースしても助からない可能性が高いので、食べる目的以外ではお勧めできません。
ターゲット以外の魚を掛けてしまった場合でも食べる事が出来る魚は持ち帰って食べましょう!
最後に
カワハギのハゲ掛け針を使った釣りはいかがでしたでしょうか?
カワハギは比較的どこにでもいますので、アジのサビキ釣りへ行く場合などにもハゲ掛け針を持っていけば、お土産が確保できる確率は大幅に上がると思います。
だれでも簡単にできますので、是非一度お試しください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
こちらにも旬な情報が満載です。
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