簡単!ニジマスで干物を作ろう! 塩焼き、ムニエル以外の美味しい食べ方
私は釣りが大好きで年中釣りへ行っています。
シーズンを通して釣りの対象魚が少なくなる真冬の楽しみとしてトラウトの管理釣り場へよく釣行します。
管理釣り場は管釣りと呼ばれ多くの人々に親しまれています。
管釣りではニジマスが主となっているところが多いです。
管理釣り場は料金を支払って釣りをするのでそこには必ず魚がいます。
釣り場により、釣れた魚の持ち帰り制限は違いますが、制限が付くものの持ち帰ることができる釣り場が大半ではないでしょうか。
中には釣った魚を全て持ち帰ってよい釣り場もあります。
今回は釣りの内容はさておき、持ち帰ったニジマスの処理に困ったと言う話をよく聞きます。
「たくさん持ち帰ってしまって食べきれない」、「塩焼きは飽きたと家族から言われてしまう」等、家族を喜ばせるつもりが迷惑がられてしまったと嘆く知人をたくさん見てきました。
ニジマスは塩焼きだけではなく、定番のムニエルやフライ等おいしく食べることができる料理方法がたくさん存在します。
そこで今回お勧めしたいのが
ニジマスの干物です。
干物は保存が効くので他の料理と食べる日にちをずらすことができる上に、手軽で美味しく頂ける料理方法としてニジマスの干物を料理のレパートリーに加えて欲しいと思います。
川魚で干物?
川魚であるニジマスの干物なんてあまり聞いたことないし、「生臭くて美味しくないでしょ?」と大抵の人が言います。
確かによく見るアジやサンマの干物でさえ焼く前は触りたくないほど生臭いですね。
しかし、焼くと味、香り共に絶品ですよね。
ニジマスも同じように旨味が凝縮されて、とても美味しいです。
また、焼く前もアジやサンマの干物ほど生臭くありません。
では、さっそく作ってみましょう!
・塩
・干し網(ホームセンターや釣り具屋で入手可能。やや性能は劣りますが100均にもあります)
・大き目のボールまたはトレー(塩水にニジマスを浸けるときに使用)
・キッチンペーパーまたはふきん
開き方の種類
先ずは開く方向を決めます。
背開き、腹開き、片袖開き等があります。
どの開き方でも良いのですが、地域性があったり魚の特徴に合わせた開き方があったりします。
よく聞く例としてウナギの開き方で関西では腹開き。関東では背開きと言われています。
これはその後の調理方法の違いから理にかなっているようです。
関東では蒸してから串にさして焼くため身が崩れないように背開きにすることに対して関西ではそのまま焼くので腹開きにしているそうです。
また、関東の方では武士が切腹を連想させる腹開きを嫌ったとか、商業が活発な地域は「腹を割って話す」ってことで腹開きを好んだとか諸説あります。興味がある方は調べても面白いかも知れませんね。
私の地域でよく見るパターンは
サバやアジは腹開き、サンマ、カマス、サヨリ等の長い魚は背開きや片袖開きになっている事が多い感じがします。
腹開き
お腹側から包丁を入れて背側を残した開き方
メリット
・通常の魚の内臓処理と似ているのでやり易い。
・釣ってきた魚の内臓処理をしておいた後に干物として加工できる。
・内装処理後しっかりと水洗いをした後に、作業ができるため、必要以上に魚の身に水が着かない
デメリット
・縁が薄くなるので焦げやすい
・開いた後の姿が背開きより良くない。
背開き
背側から包丁を入れて腹側を残した開き方
メリット
・脂が落ちにくい
・熱が均等に加わる
・仕上がりが綺麗
デメリット
・鱗を取ってない場合、包丁が入りにくい。
・内臓を潰した場合、身に着いてしまう。
・水洗い時に、身に水が掛かり身割れする場合がある。
片袖開き
頭を割らずに背開きにした開き方
メリット
・脂が落ちにくい
・魚の種類が分かりやすい。
・仕上がりが綺麗
デメリット
・頭に火が通りにくい。
・鱗を取ってない場合、包丁が入りにくい。
・内臓を潰した場合、身に着いてしまう。
・水洗い時に、身に水が掛かり身割れする場合がある。
全てに一長一短ありますが、今回はニジマスをたくさん釣ってきた時に干物を作る想定で進めたいと思います。
たくさん持ち帰ってきて、とりあえず一気に内臓処理をした後に他の料理にも流用できる効率の良い腹開きで行います。
(背開きや片袖開きは開ききってからしか内臓が取れません)
開き方の手順(腹開き)
手順①
腹を開いてエラ、内臓を取る。
この時に頭を残すか取るかも決めます。頭は食べませんが。見栄えを重視されるなら頭を残したほうが映えます。
捌く時のスピードや干物を干す場所の確保等、効率を重視する場合は取り除いても良いです。
手順②
血合いを綺麗に洗い流す。
お腹を開いて内臓、エラを取り背骨に付いている血合をきれいに洗い流します。
鱗は気になる方は取り除いてください。(私は鱗を取りません)
手順③
腹側から包丁を入れます。
内臓、血合をきれいに取り除いたニジマスの背骨に沿って背中まで皮一枚を残す様に包丁を入れます。皮を切ってしまわないように注意してください。
手順④
頭を割る。
頭を残している場合は頭も同様にして半分に開きます。(頭は食べないのですが、開いておくことにより干し加減や焼き加減を均一に近く出来ます。)
手順⑤
塩水を作る。
次に身に塩分を加えるための塩水を作ります。
塩水は7~10%くらいの濃度になるように調整します。
今回は10%の塩水を作るので水1リットルに塩100gを添加します。
(正確に言うとこの添加量では塩分濃度は10%ではありませんが、簡単に目的%分の塩を添加する考え方で良いです。)
手順⑥
塩水にニジマスを浸ける。
処理したニジマスを塩水に30分~1時間くらいを目安に浸けます。
初めての方は30分で製作して味を確認してから次回から時間を調節してください。
手順⑦
塩水から取り出し水分をふき取る。
目安の時間浸け込んだら、塩水から取り出して真水で軽く洗い流してからキッチンペーパー等で水分をしっかりと拭き取とります。
(干物の表面に塩味を残したい場合は真水で洗わない)
しっかりと水分を拭き取っておいた方が早く乾きます。
手順⑧
ニジマスを干す。
干し網にニジマスを並べて干します。
身側を表にして干し網に並べて干します。
干し時間は一夜干しなら夜に干して朝回収するくらいで良いです。
干し加減の確認は身の表面に光沢が出て、指で触って跡が少し残る位を目安にします。もし裏側の水分が残っていたらひっくり返して追加で少し干します。
今回の写真は100均の干し網ですが、以前はこちらを使用していました。
少し前に庭で干していた時にネコにやられてしまいました。
みなさんも注意して下さいね。
干物専用ですので出し入れもしやすく、虫対策も出来ています。
アミが2重になっているのでコバエも入られにくく、底部が2段になっているのでハエに触れられることもありません。100均の物はコバエが入ります。
干物の完成
冷蔵庫で作る方法
外に干すことに抵抗がある方や夏の暑い時期の一夜干しなど冷蔵庫で干物を作る方法もあります。
一夜干しシートに魚を包んで冷蔵庫に入れておくだけで簡単に干物を作ることが出来ます。
梅雨の時に使用したことがありますが、美味しく出来ました。
美味しく頂きました。
干物なので冷蔵庫で5日くらいは持ちますが、なるべく早めにいただきましょう!
もし、直ぐに食べない場合は一匹ずつラップに包んでから袋に入れて冷蔵庫で保管できます。
おまけ
腹開き、背開き、片袖開きをそれぞれ焼いて比較してみました。
こんな感じです。
最後に
いかがだったでしょうか?
もう、管釣りでニジマスをたくさん釣りすぎてしまっても心配ないですね(笑)
じゃんじゃん釣ってきましょう!!
干物の作り方は他の魚でも殆ど同じですので、色々な魚を干物にしても面白いと思います。
是非、挑戦してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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