釣り、水辺のレジャーでの必須アイテム ライフジャケットの必要性
みなさん、こんにちは!
暖かくなってきましたね。
前回はそろそろ迎える海釣りや潮干狩りへの準備として、海の潮汐について書きましたが、海へ行きたい欲求を抑えることが出来なくなり、本日は釣りをする時間はなかったけれど、どうしても海が見たくて、海へ行って海水を触ってきました。(片道3時間)まだまだ水は冷たいですね!
天気が良く三連休の初日は風が強い中、家族連れなど沢山人達で賑わっていました。
ただ、気が付いたことがあります。
それは、ライフジャケットを着用している人が殆どいない事です。
釣り公園で
今日は海を見に来ただけだったこともあり、そんな視線で改めて観察するとライフジャケットを着用している人はほんの一握りくらいでした。
海釣り公園で公園と名前が付いているので何となく安全なイメージがわくネーミングですが、実際は水面から釣り座までは3メートル以上有りますので、万一落下したら直ぐには、這い上がれません。
救命浮き輪は所々に設置されていますが、落下したことに気づいてもらってから浮き輪を投げ入れてもらうまで、少し時間が掛かりそうです。
ここは、海釣り公園ですので、救命浮き輪が設置してあるだけましですが、ここでライフジャケットを着用していない人達は他の堤防や防波堤でもきっと着用していないと思います。
堤防、防波堤は危険
堤防や防波堤に落下した場合、釣り公園などと違い、救命浮き輪などはありません。
自力で這い上がることも、助け上げてもらうことも非常に困難な場所が殆どです。
助かるためには階段やスロープのある所まで泳ぐか、どこかに掴まり救助を待つかしかありません。
堤防などに作られた階段等へたどり着くためには、かなりの距離を泳ぐ必要がある場合も多いでしょう。救助を待つにしても水温が低い時期の場合、掴まっていることも困難です。
私の経験
海ではありませんが、私自身、2月の厳冬期のワカサギ釣りでボートから池に落ちたことがあります。
落ちた時の状況はこんな感じでした。
その日はちらほらと雪が舞うとても寒い日でした。
その時は突然やってきました。
ボート内で友人と場所を変わるため立ち上がり、一歩を踏み出した方向が友人と同じだったため、当然ボートは大きく傾きそのまま私と友人は池に放り出されました。
落ちるなどと全く思っていなかったので、水中に落ちた瞬間は何が起こったか全くわかりませんでした。水中からキラキラと光る水面を見ていて「え?うそでしょ?」などと心の中でつぶやいていました。
ハッと我に返り水面に顔を出したくらいから、水の冷たさに胸が締め付けられる感覚をおぼえ呼吸がしにくくなりました。幸いボートにはもう一人友人が乗っていたため転覆しませんでしたので、何とかボートに這い上がることができました。
ボートへ上がってからもまだ呼吸がしずらい状態でしたが、そんなこと言っていられない事態が起こりました。一緒に池に落ちた友人がまだボートへ戻ってきません。
錯乱した友人はボートから反対の方向へ泳ぎ出してしまっていました。
二人の大きな声での呼びかけで、ようやくこちらに気が付き戻りかけましたが、服の重さと体力の消耗からか、なかなか戻ってこれません。
直ぐにボートを友人の横に着け、私が引き上げましたがこの時もボートが大きく傾きとても危険でした。
この日は氷が張るほど寒く、釣果も芳しくなかったうえ、夕方で周りにはもう、釣りをやっている人がいませんでしたので、もしボートが転覆していたら、ライフジャケットも着用していましせんでしたので、私たちは助かっていなかったでしょう。
以上が私の体験談です。
これを真冬の堤防に置き換えて想像すると助かる気がしません。
もし、パニックになったり、落ちたショックで気絶などしたらさらに事態は深刻です。
情報の共有
そんな思いから、今回は水辺のレジャーで必要となる安全対策について皆さんと情報の共有をしたいと思います。
全国で年間にどれくらいの水難事故が発生しているか調べてみました。
警察庁が発表した 平成30年の水難の概況では次の通りでした。
水難の概況
○ 発生件数 1,356件
○ 水難者 1,529人
うち死者・行方不明者 692人
このうち、子供(中学生以下の者をいう。以下同じ。)
○ 発生件数 133件
○ 水難者 193人
うち死者・行方不明者
22人
場所別・行為別(死者・行方不明者)
死者・行方不明者692人
発生した場所別
○ 海 371人 (53.6%)
○ 河川 197人 (28.5%)
行為別
○ 魚とり・釣り 212人 (30.6%)
○ 水遊び 63人 ( 9.1%)
子供の死者・行方不明者22人について発生した場所別にみると、約半数が
河川で発生
○ 河川 10人 (45.5%)
行為別
○ 水遊び 11人 (50.0%)
水難の内訳
死者・行方不明者692人のうち53.6%が海で、行為別に見ると「釣り、魚とり」が30.6%でした。
ライフジャケットを着用時の生存率・死亡率
また、国土交通省のHPでのライフジャケットの着用有無の生存率・死亡率のグラフからライフジャケットを着用していた場合は生存率が2倍以上になると報告されています。
以上のような状況でした。
このことからもやはり、釣りや水辺のレジャーでのライフジャケットを着用は安全に楽しむための必須アイテムです。
ライフジャケットの種類と特徴
ライフジャケットの種類と特徴をまとめました。
ご自分のスタイルに合わせて選択するときの参考にして下さい。
なお、参考にした写真はAmazon、楽天、ヤフーショッピングの商品リンクを使用させてもらっていますので、スペック等や膨張時のイメージ等の詳細は必要であれば商品リンクから確認できますので参考にして下さい。
ライフジャケットの種類
ライフジャケットには膨張式と固定浮力式の大きく分けて2種類のタイプがあります。
1.膨張式
特徴
膨張式はガスによって浮力体を膨張させる事により、浮力を得るタイプのライフジャケットです。1回作動させたらガスボンベの交換が必要です。
メリット
嵩張らず、軽量でコンパクトである。
着用していても邪魔になりにくく、着用に対する抵抗が少ない。
自動膨張式と手動膨張式とがある。
自動膨張式
水を感知するとセンサー部分が反応、ガスボンベよりガスが発射されて浮力体が膨張します。水の感知または水圧により作動するので安心。
万一作動しなかった場合は手動による操作もできる。
手動式
ヒモを引っ張る事によりガスボンベを作動させて浮力体を膨張させる。
デメリット
自動膨張式
・水に濡れると反応するので、雨や波での膨張、保管時の湿気にも注意が必要。濡れても誤作動を起こしにい水圧感知は、高価なモデルにしか搭載されていない。
手動膨張式
・自分でヒモを引っ張り作動させる必要があり、落ち着いて行動する必要がある。
・万一落下時に気絶をした場合などは浮いている事ができず役目を果たさない。
共通のデメリット
・濡れたままで放置しておくと、誤作動を起こし膨張してしまう事がある。
・高温になる車内などに置いておくと誤作動を起こし膨張してしまう事がある。
・カバンやリュックサックなどをしていると、膨張時の妨げになってしまうことがあるため注意が必要。
・ガスボンベには使用期限があり、使用期限が過ぎたものは作動しない場合がある。
・ボンベ、センサ等の破損があると作動しない事があるため、点検が必要。
・磯場や岩場等で浮力体を傷つけてしまった場合、ガスが漏れて浮力が落ちてしまう。
膨張式のタイプ
膨張式には自動式、手動式共にジャケットタイプ、腰巻タイプ、ポーチ型と3種類のタイプがあります。
ジャケットタイプ(肩掛け型)
ベストのような形をしているので、安定した姿勢で浮いていることが出来る。
ベルトタイプ(腰巻型)
ベルトの様に腰に着けるタイプなので、邪魔にならず着用していることに対する違和感が少ない。
ただ、作動後には頭から被ったり、肩を通してバックルを止めたり等の動作が必要。
ポーチ型
ベルトタイプに似ているが、別物である。
作動時には中から浮き輪が出てくるので、それに掴まる形で呼吸を確保する必要がある。万一ライフジャケットを着用していない人が落水した場合には投げて救命浮き輪の代わりにすることが出来る。
2.固定浮力式(フローティングベスト)
特徴
一般的にフローティングベストと言われている物で、ジャケットの中に浮力体と言われる物が入っているタイプ。
メリット
・それ自体が物理的に浮くので膨張式の様に動作不良等のトラブルが起こりにくく、着水時に時間差もなく浮く。
・ベスト型なので沢山のポケットがあり便利。
私もこのタイプを使用していますが、慣れてしまえば特に違和感は感じず、浮力体が入っているため背中側からの風よけに効果も感じています。
デメリット
・嵩張るので、動作が制限される。慣れるまでは違和感がある。
・膨張式よりは重い。
・女性や子供は嫌がる。
・重たいものを上にのせると、浮力材が潰れて浮力が下がる。
私もやってしまった事ありますが、敷物代わりにして座ってはいけません。
以上、ライフジャケットの種類と特徴でした。
説明動画
実際の着用の仕方や膨張時の呼吸の確保方法等の動画を紹介します。
この動画の19分28秒の「ライフジャケットを着用の意義」はとても大切なことが話されています。
自分の行動は全て自己責任だから自分がケガをしようが死のうが関係ないと言っている人がいます。私の周りにも大好きな釣りをしているのだから死んでも構わないと言っている人も実際にいます。ですが、事故が起こってしまってからは自己責任では済みません。
1.救助にかかわる方にリスクが発生する。
2.事故により釣り場が閉鎖される。
3.ライフジャケットを着用することにより遺体の回収率が上がる。遺体が回収されないと保険金が直ぐには支払われない。捜索に費用が掛かる。
そしてなにより、残された家族等を悲しませることになる。
少し冷たい事を言っている様に聞こえるかも知れませんが、これが万一事故が発生した時の現実です。
最期に
大好きな遊びを目一杯楽しみ、何事もなく楽しかったねと言いながら家に帰る。
当たり前のことですが、一番大切ですね!
安全について今一度考えるきっかけになれば幸いです。
最期までお付き合いいただきありがとうございました。
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